闇金ウシジマくん的な小説
読みましたよ。
川上未映子「黄色い家」
今回は川上未映子著『黄色い家』をその魅力や
読書体験について探求していきます。
2024年本屋大賞にノミネートされた本作品は、
多くの読者や著名人から絶賛と注目を浴びており、
深いストーリーと独特の世界観が多くの人々を魅了しています。
今回は読書初心者である私が
実際に「黄色い家」を読んでみて
読後の感想を共有し、
意味や内容について考察していきます。
読書初心者の自分が読んでもおもしろいのか?
ここにフォーカスしていきます。
川上未映子作品『黄色い家』ってどんな本?
『黄色い家』のあらすじ
15歳の少女「花」が主人公として登場します。
17歳になった花は
家出同然のように家を出て
母の友人である黄美子と共に、
少女たち2人と
疑似家族のように暮らす日々
が描かれます。
まっとうに稼ぐ方法を持たない花たちは、
水商売で必死に働くも
その収入は容赦なく奪われます。
その結果、
彼女たちは生きていくために
より危険でリスキーな
「シノギ」に手を出すことになります。
彼女たちは生きるためにカード犯罪の手口を覚え、
それに手を染めていました。
共同生活は危ういバランスで成り立っており、
ある女性の死をきっかけに崩壊してしまいます。
社会問題にも追及している
なぜ人は罪を犯すのか
在日外国人はどのような環境で育っていくのか
その問いに挑む作品となっています。
著者の川上未映子氏が
初めて取り組んだクライム・サスペンスとして、
注目を集めています。
登場人物たちの複雑な心情や
生きるための選択、
事件の連鎖などが描かれ、
読者を引き込むストーリー展開が見どころです。
緊迫感やサスペンス要素が満載でありながらも、
登場人物たちの内面や
背景も丁寧に描かれているので、
読んでいて臨場感があります。
犯罪小説ファンだけでなく幅広い読者におすすめしたい一冊です。
闇金ウシジマくん的な小説
小説初心者の私が読みながら感じたことは
闇金ウシジマくん的な小説である
ということ。
闇金ウシジマくんも
現代社会の闇について描かれれているマンガですが
「黄色い家」も
現代社会の問題や
貧困や社会的弱者の問題を
もろに描いています。
黄色い家の内容は
人間の心身を物質的に支配する「リアル」であり
「金」と「家族」という幻想について描いているように感じました。
筆者川上未映子について
川上未映子氏は
2007年にデビュー作『わたくし率イン 歯ー、または世界』で
第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞しました。
その後、2008年に『乳と卵』で
第138回芥川賞、
2009年には詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で
第14回中原中也賞を受賞しました。
2010年には『ヘヴン』で
平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞や
第20回紫式部文学賞を受賞。
その後も多くの作品で活躍し、
2019年には『夏物語』で
第73回毎日出版文化賞を受賞しました。
その作品は20年ニューヨーク・タイムズとTIMEの
「今年読むべきベスト本」にも選ばれ、
40カ国以上で刊行されるなど国内外で高い評価を受けています。
「黄色い家」読書感想
正直・・・。
え?これが本屋大賞ノミネートになるの?
っていうのが
読了後の正直な感想です。
ただしコレは
小説初心者の感想であり
Amazonのレビューを見ても
みなさん大絶賛なので
おそらく
私の読解力・読書力が弱すぎるから
そう感じたのだと思います。
ただし
「黄色い家」を読む前に読んだ
というすさまじい
そして初心者でもおもしろい!!と感じる
強烈なミステリー小説を読んだ後だったから
ということもあるかもです。
この2冊と
「黄色い家」を比較してしまうと
どうしても方舟や爆弾の方が
読み応えがありました。
「今の仕事をがんばろう」と思えた
主人公の花や
黄美子さん、少女2人は
いわゆる一般的な家庭環境ではなく
保険証や身分証明書もなく
警察や行政にも頼れない
(頼る知識がない)
銀行口座もなく
現金を家の押し入れの紙袋で保管しないといけない
それぐらいのレベル
いわゆるアウトローな生活をしています。
小説はフィクションですが
読んでいるうちに
実際にそういう環境下にある人たちもきっとこの国にはいるんだろう
と思いました。
小説から現実世界にもどり
自分の今の生活に置き換えてみて
普段、私が抱えている
同僚への不満や
会社への不満は
非常にちっぽけなことだと感じました。
今、会社があって
仕事があって
毎月給料をもらえて……
しんどくなったら病院に行けて
お金を銀行に預けることができる。
いわゆる
「普通のこと」ができること自体が
ありがたく、幸せなで
また自由なことなんだと感じました。
『黄色い家』は単なるサスペンス小説ではなく、人間ドラマや社会派小説としても高い評価を受けています。
知識が人生の武器となる
この物語を読んで
1番学んだことは
「知識」が人生をいきてきく最大の武器である
ということです。
小説に描かれているのは
一貫して
知識のない社会的弱者が
常に喰い物にされている情景
ということです。
作品が持つ深いメッセージやテーマ性は
ここだ、と感じました。
登場人物は総じて「知識」がありません。
行動力や勇気を持っている者と
知識も行動力もない受け身な者と
2種類のキャラクターにわかれていますが
共通していることは「知識」がないということ。
だから
犯罪でお金を稼ぐしかなくなり
知識や力のある者に奪われていく。
だれか1人「知識」のある者がいれば
行政に頼ったりすることで
もっと状況は変わっていたと思います。
社会の縮図が描かれていて
いつだって知識のない者は
狙われ、喰われ、利用されるということです。
ミステリー小説なのか?
『黄色い家』は
読者を引き込む力に成功しています。
物語の展開には驚きや緊張感があり、
ページをめくる手を止められないほどです。
ただし
ミステリーの醍醐味、
予想外の伏線回収はほとんどありません。
むしろ読了後も謎が残ったままです。
(それを考察するのも小説の楽しみだと思いますが)
小説初心者である私が
小説にハマったのは
「伏線回収」でゾクゾクするからです。
この本で小説にハマりました
「黄色い家」は読みやすい?
初心者でも大丈夫だが・・・
読みやすさを★★★★★とすると
「黄色い家」の読みやすさは
★★☆☆☆です。
(おもしろさは★★☆☆☆)
いや、正直にいうと
読みやすさだけでいえば
★★★★☆
ただ普段小説を読まない私のような人間にとっては
- バカばっかりかぇ!
- 伏線回収せーへんのかぇ!
- トロスケの再登場いる!?
という解せないことが多かったです。
しかし、
小説家や読書家からの評価はかなり高いため
あくまで
小説初心者に読み解くのはむずかしいんだな
という印象です。
っていってますよ。
オーディオブックで楽しむ
普段小説読まないから大丈夫かな?
といった不安ありますよね。
小説初心者、
活字苦手な方の
不安を解決するなら
Audible(オーディブル)
という方法を紹介します。
私は「黄色い家」
オーディオブックでも聴き読しました。
出勤時間や寝る前に聴いていました。
ナレーターの大内 櫻子さん
とにかくすばらしく1人で
男性も含めて5、6人の役をやられます。
これがめちゃくちゃ上手い!!
ラジオドラマ感覚でストーリーをたのしめます。
特に小説初心者にオススメしたいのが
一度 川上未映子著『黄色い家』は 2024年の本屋大賞にノミネートされている 大注目小説です。 小説初心者(今年から読み始めた)の私にとっては そこまでハマる内容ではありませんでしたが 他の小説家や 読書家、本屋店員からの評価は高く おそらく映画化されるでしょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました! 👇ポチッと応援いただけるとブログ更新の励みなります!!まとめ