お盆の台風で、旅行や帰省の予定が潰れそう。そう思いながらこの記事に
たどり着いた方へ、先に結論をお伝えします。
私は「潰れる前提」で動きました。
行けなくなったときに泊まる場所を、
先に2泊ぶん押さえたんです。
私は44歳の会社員で、子どもが2人います。
今年の夏休みは、亡くなった父の新盆で福島に帰省する予定でした。
その途中、新潟のキャンプ場に2泊するはずでした。
そこに台風15号が、44年生きてきて見たことのない進路で近づいています。
お盆の台風で旅行を中止するかどうかの、判断の順番
キャンプを中止する目安と、キャンセル料の考え方
予定を「動かせる/動かせない」に分けて、逃げ道を先に確保する方法
お盆の台風で旅行が潰れそうなときの結論は「逃げ道を先に買う」
最初に、この記事でいちばん伝えたいことを書きます。
台風の進路が読めない段階でやるべきなのは、
予定をキャンセルすることではなく、
逃げ道を先に確保することです。
順番が逆になっている方が、とても多いんです。
私も去年まではそうでした。
予備のホテルは宿泊費ではなく「保険料」だと考える
私が今回やったのは、キャンプ場をキャンセルする前に、
ホテルを2泊押さえることでした。
使わないかもしれません。
それでもいい、と思っています。
なぜかというと、お盆は、判断を1日先送りするたびに、泊まれる場所が確実に減っていく時期だからです。
キャンプ場のキャンセルを決めてから宿を探しはじめると、
周辺のホテルはもう埋まっています。
そうなると、車中泊か、長距離を無理に走って帰るかの二択です。
子ども2人を乗せた車で、暴風雨のなかを長距離運転する。これがいちばん避けたい状況でした。
だから、宿泊費ではなく保険料。
そう割り切りました。
動かせない予定と動かせる予定に、先に線を引く
もうひとつやったのが、予定の仕分けです。
私の今年のお盆は、こう分かれました。
- 動かせない予定:福島への帰省。父の新盆なので、日程も目的も変えられません
- 動かせる予定:新潟でのキャンプ2泊。これは天気次第で、動かすべきものです
この線を引いた瞬間に、悩む対象が半分になりました。
守るものが1つに決まると、あとは全部おまけになります。
気持ちがずいぶん楽になりました。
▲ お盆の台風で旅行が潰れそうなときは、まずこの2つに仕分けます
台風15号が東から西へ。お盆の東北・新潟を横切る予報です
ここからは、なぜ私がここまで慌てているのかを説明します。
台風の進路の話が続きますが、判断に直結する部分だけに絞ります。
台風13号は東シナ海へ。ホッとしたのも束の間でした
いま日本のまわりには、台風が2つあります。
まず台風13号(ドルフィン)。
大型で非常に強い台風で、2026年8月7日15時の時点で沖縄の名護市付近にありました。中心気圧は935hPa、中心付近の最大風速は45m/sです。
45m/sというのは、高速道路を時速160kmで走る車の窓から
手を出したときの風が、吹き続けている状態です。
立てません。
ただ、この13号は東シナ海から華中へ抜けていく予報でした。
本州への直接の影響は小さい。
私はここで一度ホッとしたんです。
よかった、今年のお盆はセーフだ。……と思ったんですよ、このときは。
問題は、そのあとに出てきた台風15号(チャンホン)でした。
東から西へ進む台風は珍しい。1951年以降で数えるほどです
日本に来る台風の基本形は「西から来て、東へ抜ける」です。
理由は、日本の上空に偏西風(へんせいふう)という、
西から東へ吹く強い風の流れがあるからです。
台風は最後、この流れに乗って東へ運ばれていきます。
ところが今回の15号は、真逆でした。
日本のはるか東の海から、西へ向かって日本に近づいてくる進路です。
気象庁の予報(2026年8月7日19時発表)では、こうなっています。
| 予報日時 | 存在地域 | 予報円の半径 |
|---|---|---|
| 8月10日15時 | 日本の東 | 220km |
| 8月11日15時 | 日本の東 | 320km |
| 8月12日15時 | 日本海 | 460km |
11日に東北のすぐ東の海まで来て、12日には日本海に抜けている。
つまり東北を東から西へ横切っていく形です。
いつも右から左に流れていた川が、いきなり左から右に流れ出した。
そういう気持ち悪さがあります。
とはいえ、前例がまったくないわけではありません。
2018年の台風12号が、これをやりました。
東から上陸して西へ進んだ台風は、統計が残っている1951年以降であのときが初めてだったそうです。
70年以上で数えるほどの進路。それが、よりによって我が家の夏休みに重なりました。
▲ 台風15号は、いつもと逆向きに東から西へ進む予報です
【同世代へ】毎年お盆に台風が来る家の、腹のくくり方
ここからは、私と同じように家族の予定を組んでいる40代の方に向けて書きます。
父の新盆。写真を車に乗せて福島へ行きます
今年の帰省は、父の田舎である福島です。
我が家は無宗教なので、お墓もありませんし、法事もしません。
だから今年の新盆にやることは、ひとつだけです。
父の写真を車に乗せて、一緒に福島まで連れていく。
それが我が家の、たったひとつのお盆の行事です。
これを「台風だからやめよう」とは、どうしても言えませんでした。
日程も動かせません。
私は8月10日の月曜が通常の出勤日で、1日だけ働いてから休みに入ります。
前にも後ろにも、ずらす隙間がないんです。
新潟の台風は3年連続。もう偶然とは思えません
その帰省の途中に、私がいちばん好きなキャンプ場があります。
新潟にある、スノーピークのヘッドクォーターズのキャンプフィールドです。
毎回、北陸道を通って帰るので、そこで2泊してから福島へ向かう。
これが我が家の夏の楽しみでした。
その2泊のところに、今の予報だと台風がきれいに重なります。
しかも、新潟に台風が来るのは今年が初めてではありません。
去年も、その前も、同じように来ました。去年はギリギリで逸れてくれましたが。
今年はすでに、台風でキャンプを2回キャンセルしています。雨男もここまで来ると、いよいよです。
サイト選びで失敗した話はビラデスト今津の夏キャンプ|フレンドサイトと個別サイトの違いにも書きました。
キャンセルを待つほど、泊まれる場所がなくなる
ここでやってしまいがちなのが「まだ分からないから、ギリギリまで待とう」です。
気持ちはよく分かります。私も毎年そうでした。
でも、待った結果どうなるか。
キャンプ場をキャンセルする頃には、周りのホテルが全部埋まっています。お盆ですから。
だから今回は、順番を逆にしました。
キャンプをキャンセルする前に、ホテルを2泊押さえたんです。

台風でキャンプを中止する判断基準は「風速」と「連絡」
キャンプの場合、旅行やホテル泊とは判断の基準が違います。
ここは分けて考えたほうが安全です。
テントは布と骨の家。悩む段階ではありません
テントは、要するに布と細い骨でできた家です。
風速が20m/sを超えるような状況で、家族が中にいる状態のテントが耐えられる保証はありません。
ペグが抜ければ、テントごと飛びます。
さらに、台風のキャンプで怖いのは風だけではありません。
増水、落雷、倒木、そして帰り道の通行止め。
逃げ場のない場所で、選択肢が一気に減ります。
ここは悩む場所じゃありません。中止一択です。
スノーピークのキャンセル規定を確認しました(2026年8月7日時点)
キャンセル料が怖くて連絡できない、という方は多いと思います。
そこで、私が予約しているスノーピークの直営キャンプ場の規定を、公式サイトで確認しました。
台風や地震、大雪などの自然災害が発生した際、弊社が休業を判断した場合は、キャンセル料金は発生いたしません。その場合には、前日までに公式HPおよび各キャンプ場のSNSなどで対応についてお知らせいたしますとともに、ご予約のお客様へ個別でご連絡させていただきます。
(スノーピーク公式「よくあるご質問」より・2026年8月7日確認)
つまり、運営側が休業を判断すればキャンセル料はかからず、前日までに個別連絡が来る仕組みです。
ただしこれは、あくまで「運営が休業を決めた場合」です。
自己判断で早めにキャンセルする場合は、通常のキャンセル規定が適用されます。
キャンセル規定は施設ごとに違いますし、変わることもあります。必ずご自身の予約先の公式ページで、最新の内容を確認してください。

台風で旅行が潰れそうなときにやる5つのステップ
私が今回、実際に踏んだ順番です。
守るものを1つに決めます。ここが決まらないと、あとの判断が全部ぶれます。
お盆は空室が先に消えます。キャンセルの決断より、確保のほうを先にします。
料率が上がる日を先に把握しておくと、ギリギリまで粘る理由がなくなります。
気象庁の発表、施設の公式サイト、道路情報。この3つだけで足ります。
無断キャンセルだけは避けます。連絡した事実が残っていれば、たいてい道が残ります。
予報円の意味を知ると、決め打ちしなくて済みます
台風の進路図に出てくる、あの白い丸。予報円(よほうえん)といいます。
あれは「その時刻に台風の中心がこの円内に入る確率が70%」という意味です。
逆に言えば、3割は外れます。
しかも、先の予報になるほど円は大きくなります。
今回の15号でいうと、12日15時の予報円は半径460km。
東京から広島くらいまでの距離です。
▲ 台風の予報円は、先の予報になるほど大きくなります
今の段階で「直撃する」と決め打ちするのも、「たぶん逸れる」と決め打ちするのも、どちらも早すぎます。
分からないものは分からないままにして、外れても困らない形にしておく。
それが予備のホテル2泊でした。
連絡の記録を残す。無断キャンセルだけは避ける
電話がつながらないときは、予約サイトのメッセージ機能や問い合わせフォームといった、
時刻が残る手段で連絡してください。
連絡した事実が残っているだけで、扱いが変わることがあります。
逆に、黙って行かないのがいちばんまずい対応です。
雨で外に出られない日は、くつき温泉てんくうのような温水プールのある施設が、子連れにはありがたい逃げ場になります。
お盆の台風と旅行についてよくある疑問
- 台風ならホテルのキャンセル料は無料になりますか?
-
一律ではありません。宿泊施設・予約サイト・プランごとのキャンセル規定が基本です。交通機関の運休や施設の休業といった客観的な事実がある場合に、個別対応されることがあります。まず予約詳細のキャンセルポリシーを確認してください。
- 台風でキャンプを中止する判断は、いつすればいいですか?
-
キャンセル無料期限の前日までに、一度決めるのがおすすめです。多くのキャンプ場は前日15時ごろまでに閉鎖の判断を出しますが、そこまで待つと料率が上がっている場合があります。無料期限を先にメモしておくと迷いません。
- お盆の台風で旅行を中止するかは、何を見て決めますか?
-
順番があります。まず警報や避難情報といった安全に関する情報、次に交通機関の運休や通行止め、最後に予約ごとのキャンセル条件です。「行けるか」ではなく「安全に帰れるか」で判断すると、迷いが減ります。
- 予報円が大きいときは、旅行の判断を待つべきですか?
-
待つのではなく、両方に備えるのが現実的です。予報円の半径が数百kmある段階では、どちらに決め打ちしても外れます。中止側の準備だけ先にしておけば、決行できたときは何も損をしません。
- 帰省の日程が動かせない場合はどうすればいいですか?
-
動かせない部分を最小限まで削り、その周りを柔軟にします。私の場合は「福島に写真を持っていく」だけが動かせない予定でした。移動日、宿泊地、途中の寄り道は、すべて動かせる部分として扱っています。
まとめ:潰れる前提で動くと、お盆の台風はこわくなくなる
最後に、今日やることを1つに絞ります。
予定表を開いて、「動かせない予定」と「動かせる予定」に線を引く。それだけです。
動かせない予定が決まれば、守るものがはっきりします。
守るものがはっきりすれば、残りは全部おまけになります。
私はたぶん、新潟のホテルで2日間、缶詰になります。
子どもたちは文句を言うでしょう。
それでも、父の写真を持って福島まで行くという一番の目的は達成できます。
今年はそれでいいことにしました。
正直なところ、私も毎年うまくやれているわけではありません。今も右往左往しています。
台風の進路もキャンセルの扱いも、日ごとに変わります。
出発前に、気象庁の発表と予約先の公式のお知らせを、必ずご自身で確認してください。
今日のポッドキャスト
「お盆の台風で夏休みが潰れる。予備ホテル2泊を押さえた話」
(Spotify・Apple Podcasts・YouTubeで配信中)
参考にした公式・一次情報(2026年8月7日確認)
この記事に出てきた言葉の意味
偏西風(へんせいふう):日本の上空を、西から東へ吹いている強い風の流れです。台風は最後にこの流れに乗って東へ運ばれます。
予報円(よほうえん):台風の進路図に描かれる白い円。その時刻に台風の中心が円内に入る確率が70%という意味です。
新盆(にいぼん):亡くなった方が、四十九日を過ぎてから初めて迎えるお盆のことです。
