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移動距離とクリエイティビティは比例する|航空券が5万円上がっても行く3つの理由

移動距離とクリエイティビティは比例する

クリエイターの世界で、よく聞く言葉です。

先に結論を書きます。
これは精神論ではありません。
環境を変えるとインプットが入れ替わり、その結果アウトプットが変わるという、順番の話です。

私は京都サンガF.C.という地元京都にあるサッカーチームを応援するために

2026年11月3日のACLアウェイ、
コンアン・ハノイ戦(ベトナム)の
航空券とホテルを確保しました。
予算より5万円ほど高い。

それでも行くと決めた理由は

もちろん「サッカーの応援」というキッカケはあるものの

いつも行動には

移動距離とクリエイティビティは比例する


スタンフォード大学の研究と1冊の本を土台に書きます。

目次

移動距離とクリエイティビティが比例する3つの理由

移動が創造性を上げるのは、
移動そのものに魔法があるからではありません。

移動が、自分に入ってくる情報を強制的に入れ替えるからです。

理由は、3つに整理できます。

理由移動したときに起きること土台にした考え方
①インプットが入れ替わる見る景色、聞く言葉、話す相手が総入れ替えになる『移動する人はうまくいく』の「環境→感情→行動」
②脳が省エネモードから出る予測できない場所では、注意も記憶も働き方が変わる歩行と創造性の研究/転地効果
③不安が集中力に変わる慣れない状況で、適応しようとする力が働くコンフォートゾーンとラーニングゾーン

移動距離が増えると、アウトプットの材料が変わる

人が出すものは、
過去に入れたものの組み合わせでしかありません。

同じ電車、同じ職場、同じ画面。

入れるものが1年前と同じなら、出るものも1年前と同じになります。

だから「アイデアが出ない」は、

才能の問題ではなく在庫の問題です。

在庫を入れ替える最短の手段が、物理的な移動なんです。

「比例する」は証明されていない。それでも使える理由

「移動距離とクリエイティビティが比例する」ことを直接証明した研究は、

私が探した範囲では見つかりませんでした。

なので別に科学的根拠がある話ではありません。

あるのはその手前にある事実です。

移動や歩行が創造性を押し上げたという実験結果。

環境の変化が心身を回復させるという、

療養の分野で使われてきた考え方。

「比例」は言葉のあやですが、方向は研究に支えられています。

上位に並ぶ記事の多くは、
この言葉を体感だけで語っています。
どこまでが根拠で、どこからが体感なのか。
そこを分けて書くのが、この記事の役割です。

ここまでの結論

「比例する」と証明した研究は、ありません。
ただし、移動が創造性を上げることを示した研究と、
環境から先に変えるという順番の考え方は、あります。
この記事は、その2つを土台にしています。

「クリエイティビティは移動距離に比例する」は誰の言葉か

この言葉は、ハイパーメディアクリエイターの

高城剛さんの発言として
紹介されることが多い表現です。

サイバーエージェントのオウンドメディアでも、

旅好きのクリエイターがこの仮説を検証する記事が組まれています。

検索しても、根拠にはたどり着けない

「移動距離 クリエイティビティ」で検索すると、
上位に出てくるのは個人の体験談です。

札幌出張で感じた、旅で気づいた、
周りのできる人は移動量が多い。

どれも面白いのですが、なぜそうなるのかという仕組みには踏み込んでいません

私たちが本当に知りたいのは、そこだと思うんです。

「本当なの?」
「だとしたら、自分は何をすればいいの?」

移動できる人と、できない人の差も生まれている

移動にはお金と時間がかかります。

地方では移動格差・体験格差という言葉で、

この問題が議論されはじめました。

だからこそ、限られた回数の移動を、どこに使うかという設計が要るわけです。

歩くだけで創造性が60%増えた、スタンフォードの研究

移動と創造性を実験でつないだ、有名な研究があります。

スタンフォード大学のマリリー・オッペツォ氏と

ダニエル・シュワルツ氏が2014年に発表した実験です。

座った人と、歩いた人を比べた実験

実験では、同じ課題を

「座って考える人」と
「歩きながら考える人」

に解かせました。

結果は、はっきり分かれています。

歩いた条件比較した相手結果
室内でトレッドミルを歩く同じ室内で、白い壁に向かって座る創造的なアウトプットが平均で60%増加
屋外を歩く車椅子に座って屋外を移動する質の高い新しい発想を出せた人が100%対50%
この研究の読みかた

歩いたから急に天才になる、という話ではありません。
身体が動いて環境が流れていく状態のほうが、
発想の「数」が増えたという結果です。
2026年9月6日にスタンフォード大学の公式発表で確認しました。

部屋の中の数百メートルで、これだけ変わる

注目したいのは、この実験の移動距離が

室内のトレッドミルという、ごく短い距離だったことです。

部屋の中を歩くだけで60%。
では、飛行機で数千キロ移動して、
言葉も通貨も違う街に4日間身を置いたら。
ここから先は研究の外側ですが、
向いている方向は同じだと私は考えています。

『移動する人はうまくいく』の環境→感情→行動という順番

この考え方を1冊にまとめているのが、
長倉顕太さんの『移動する人はうまくいく
(すばる舎、2024年4月23日発売)です。
私はこの本で、自分の中の順番が完全に入れ替わりました。


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意志の力では、行動は変わらない

本の主張は、驚くほどシンプルです。
「明日から生まれ変わろう」
「もっと頑張ろう」
意志の力だけで行動を変えられる人は、ほとんどいません。

では、どうすれば変われるのか。
長倉さんは、人は環境→感情→行動という
順番でしか変わらないと書いています。

まず環境を、強制的に変える。
すると新しい景色や出来事が、心を動かす。
その感情が引き金になって、初めて行動が起きる。

人の行動が変わる順番意志の力で頑張る行動は変わらないまま終わるうまくいくのは、この順番1. 環境を強制的に変える2. 感情が動く3. 行動が変わる

意志の力から始めると途中で切れる。環境から始めると行動まで届く。

転地効果は、もともと療養の言葉だった

実は環境を変える効果は、昔から知られていました。
日常と違う土地にしばらく滞在して

回復をはかることを転地療法と呼びます。

日本大百科全書では

日常の居住地から気候要素など環境因子の異なる土地に移り、比較的長期間滞在して保養を行う療法と説明されています。

いま「転地効果」という言い方で語られるのは、
この考え方が広まったものです。

いつもの通勤電車、いつものデスク。
脳は「ここは安全で予測できる」と判断して、省エネで動きはじめます。

凝り固まった思考から抜けるには、脳に予測できない場所を渡すしかありません。

パパスタ

休みの日にカフェを変えるだけでも、書ける文章が変わる。あれの正体だと思っています。

同じことを2年続けた人から、静かに退場していく

いまいちばん危ないのは、考え方が固まることです。
同じフォーマット、同じ感性、同じ成功体験。

例えば、YouTubeの世界を想像してみてください。

ある時期に物凄い勢いで登録者を伸ばし、絶好調だったユーチューバーがいたとします。

しかし、その人が「このやり方が正解だ」と思い込み、

1年間まったく同じフォーマット、同じテンション、同じ感性のままで動画を作り続けた場合、どうなるでしょうか

間違いなく、視聴者からは飽きられ、再生回数は激減し、

あっという間に「過去の人」へと転落してしまいます。

どんなビジネスでも、まったく同じ手法が2年以上通用し続けることなど、今の時代にはあり得ないのです。


AIの進化で、人が何年もかけて作ってきたものが
数分で出てくる時代になりました。

長く第一線にいる人ほど、
実は水面下で細かく変え続けています。
変わり続けているから、変わらず活躍しているように見えるだけなんです。

航空券が5万円上がった日に、私が遠征を決めた理由

ここからは、私の実話です。

2026年11月3日、火曜日で文化の日。
京都サンガF.C.のACLアウェイ、
コンアン・ハノイ戦がベトナムで行われます。

京都サポーターが一斉に買い、価格が動いた

航空券とホテルは確保しました。
ただし、当初の予算より5万円ほど高い金額になりました。

理由はおそらく単純で、
同じ日程を狙う京都サポーターが
一斉に押さえたからです。
画面の数字を見て、正直に震えました。
アウェイ4試合の日程と有給の使い方は京都サンガのACLアウェイ遠征の日程にまとめています。

パパスタ

5万円は、我が家にとって小さい額ではありません。ここで止まる理由は、十分にありました。

妻に直談判した日のこと

もうひとつのハードルが、家庭の合意です。
私はその過程を、YouTubeに上げました。
妻に直談判する様子を、そのまま公開しています。

趣味の遠征で家族と揉めないための準備は

パートナーに自分のやりたいことを承諾してもらう説得術に書きました。
先に決めて事後報告するのが、いちばん揉めます。

10年ぶりの海外は、自分から不安に飛び込む行為

心理学や人材育成の分野では、
人がいる場所を3つに分けて考えます。
ミシガン大学のノエル・ティシー氏が示したとされるラーニングゾーンの考え方です。

人がいる3つのゾーンコンフォートゾーン慣れた場所。成長は起きにくいラーニングゾーン少し不安。いちばん伸びる場所ハノイ遠征は、ここに入るパニックゾーン不安が大きすぎて学習にならない

快適な場所と、パニックの間。伸びるのは真ん中だけ。

私にとってのハノイ遠征は、まさに真ん中です。
海外は10年ぶり。
言葉は通じず、食事も交通も勝手が違う。
高いお金を払って、わざわざ不安の中に入りにいく。

でも、この適度な緊張が、集中力と適応力を引き上げてくれるはずなんです。

そして無事に帰ってきたとき、
「あの状況を越えられた」という感覚が残る。

家で節約していては、絶対に手に入らない材料です。

韓国もタイもベトナムも、初心者に向いている

もうひとつ、言っておきたいことがあります。
今回のアジア遠征は、想像よりずっとハードルが低い。
飛行時間、物価、交通の便。

初めての海外としても、無理のない範囲です。

韓国・大田の行き方や宿の選び方は

大田ハナ・シチズン戦の遠征ガイドに、3泊4日のモデルプランとしてまとめています。

移動距離を増やす5ステップ|コンフォートゾーンの出方

いきなり海外へ、という話ではありません。
移動距離は、順番に伸ばせます。

STEP
いちばん遠い予定を、先にカレンダーへ入れる

行き先と日付を決めるのが最初です。
お金と休みの算段は、あとから付いてきます。

STEP
休暇の申請を、航空券より先に出す

私は2026年11月2日の休みを、先に申請しました。
逃げ道を消すのが目的です。

STEP
同居する家族に、決める前に相談する

事後報告は、関係を壊します。
準備の中で、いちばん重要な工程です。

STEP
着いてからの予定を、詰め込みすぎない

移動の価値は、予定外のものに出会うことにあります。
余白そのものが材料になります。

STEP
帰ってきた24時間以内に、何かの形で出す

記事、動画、音声、社内の雑談。
出さないインプットは、3日で消えます。

いちばん遠い予定から入れると、逆算が始まる

順番を逆にすると、たいてい行けません。
お金が貯まったら、落ち着いたら、来年こそ。
その「いつか」は、カレンダーに座席がないから来ないだけです。

移動を「こなす」のではなく「記録する」

同じ距離を動いても、
記録する人としない人では残るものが違います。
写真でも、音声メモでも、雑なメモでも構いません。
アウトプットの予定があると、
目に入る景色の解像度が変わります。

移動距離を増やすときの注意

不安が大きすぎる場所は、パニックゾーンです。
治安、言語、体力。
ひとつでも限界を超えると、学習になりません。
「少し不安」で止めるのが、いちばん伸びます。

移動距離とクリエイティビティのよくある疑問5つ

クリエイティビティは移動距離に比例するというのは本当ですか

比例そのものを証明した研究は、見つかりませんでした。
ただし歩行が創造的なアウトプットを平均60%増やしたスタンフォード大学の2014年の研究があり、方向としては支持されています。

海外まで行かないと意味がないですか

いいえ。前述の研究は、室内のトレッドミルで測定されています。
通勤経路を変える、隣の県まで行く。
距離の絶対値より、いつもと違う環境に身を置くことが効きます。

転地効果とは何ですか

日常と環境の異なる土地に滞在することで、心身が回復したり気分が変わったりする効果を指す言い方です。
もとは、転地療法という療養の考え方から来ています。

コンフォートゾーンから出ると、しんどくないですか

しんどいです。
ただし不安が大きすぎるパニックゾーンまで行くと、学習になりません。
少し不安で、逃げ帰れる範囲に置くのがコツです。

ACLのアジア遠征は、初めての海外でも大丈夫ですか

韓国・タイ・ベトナムは、いずれも飛行時間が短く交通機関も整っています。
私も10年ぶりの海外ですが、3泊4日で組めています。

迷っているなら、いちばん遠い予定から入れる

移動距離とクリエイティビティが比例するという言葉は、
証明された法則ではありません。
それでも、環境を変えればインプットが変わり、出るものが変わるという順番は、
研究にも本にも共通しています。

私は、5万円高い航空券を買いました。
理由は、念願のACLを現地で見たいからだけではありません。
同じ場所に居続けた自分から、材料を入れ替えたかったからです。

いまACLのアジア遠征を迷っている人がいるなら、行きましょう。
不安が減るように、私も現地からブログで発信します。

今日やること

カレンダーを開いて、いちばん遠い予定を1つ書き込む。
行き先は、どこでも構いません。

参考にした公式ソース

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