一次販売300枚のどこが問題なのか。3つに分けて書きます
価格と日程を並べたところで、本題に入ります。
私が納得できない点は、3つあります。
「後で買えばいい」では、なぜダメなのか
Xでは、一次販売300枚に対して批判が並びました。
「ACL Eliteに出るクラブが一次販売300枚とは」という声です。
一方で、こういう意見も見かけました。要旨を書きます。
300枚というのはあくまで第一次販売の枚数であって、買えないという意味ではない。自分の買えるタイミングで買えばいいじゃないか。300枚しか売らないと勘違いしている人が多すぎる。
Xで見かけた意見の要旨(原文そのままではありません)
冷笑ぎみの声です。
そして、これは明確に違います。
大事なのは、試合に間に合うかどうかなんです。
京都サンガのACL Elite初戦は、2026年9月15日(火)19:00、韓国・大田で行われる大田ハナシチズンとのアウェイゲームです。
二次販売の発送は10月上旬以降。
10月に届いたユニフォームは、9月15日の初戦には絶対に間に合いません。
当たり前のことですが、ここが全部です。
さらに、京都のリーグステージの対戦相手は、2026年8月18日の抽選で決まりました。
アウェイはブリーラム・ユナイテッド、大田ハナシチズン、ポートFC、コンアン・ハノイ。
ホームは全北現代、ニューカッスル・ジェッツ、浦項スティーラース、ラーチャブリーです。
(アウェイ4試合はいずれも火曜開催で、大田ハナシチズン戦が9月15日、コンアン・ハノイ戦が11月3日、ブリーラム戦が12月1日、ポートFC戦が2027年2月16日です。)
アウェイに行く人は、飛行機とホテルを先に押さえます。
そのとき手元にユニフォームがないというのは、
「後で買えればいい」で片づく話ではありません。
パパスタ選手と同じユニフォームを着て、その試合を一緒に戦う。それが、サポーターにとってのユニフォームです。
アウェイ遠征そのものの楽しさについては、2025年シーズンのJリーグアウェイ遠征ランキングにまとめています。
ゴールドクルーの先行販売が、先行にならない
二つ目です。
これは会員制度そのものの話になります。
SANGA CREWには区分があり、上位の区分ほど先に買えます。
プラチナクルーが8月20日18:00から、ゴールドクルーが8月21日12:00から。
プラチナクルーの先行は丸18時間あり、しかも購入上限は一人2枚です。
単純に考えて、150人が2枚ずつ買えば、それで300枚。
つまり、ゴールドクルーの販売開始時点で完売している可能性は、現実的にあります。
そうなると、どうなるか。
ゴールドクルーであるメリットが、ゼロになります。
先に買える権利があるはずなのに、先に買えない。
だったら、その会員区分は何のためにあるのか。



会費を払っている側からすると、ここがいちばん引っかかります。
枚数を絞ったことで、クラブが自分たちで用意した制度の価値まで下げてしまっている。
私には、そう見えました。
ACL Elite第1節に間に合わない可能性が、公式に書いてある
三つ目。
これがいちばん、こたえました。
公式の発表には、こう書かれています。
※ 商品の入荷状況等によっては、ACL Elite第1節に間に合わない可能性がございます。あらかじめご了承ください。
出典:京都サンガF.C. 公式サイト(2026年8月18日確認)
一次販売でも、間に合わないかもしれない。
300枚の争奪戦を勝ち抜いても、間に合わないかもしれない。



言語道断だと思いました。
ユニフォームは受注生産です。作りすぎれば在庫がそのまま負債になります。
特にACL専用は、大会が終われば売れません。
そしてワッペンの入荷遅れは、実際に起きています。2025年、FC町田ゼルビアがACLE 2025/26ユニフォームについて、ACLEワッペンの入荷遅れによるお届け遅延を公式に告知していました。途中でAFCワッペンの追加が決まり、加工が二段階になった経緯も公表されています。
つまり、ワッペンまわりはAFC側の都合に左右されます。クラブだけの責任ではありません。
そのうえで、それでも言いたいことがあります。
出場が決まったのは、2026年6月12日です。
発表から2ヶ月以上ありました。
前年に他クラブで遅延が起きていたことも、Jリーグの中では共有されていたはずです。
そしてサンガのサポーターが、初めてのACLのユニフォームをどれだけ楽しみにしているか。
クラブは分かっていたはずなんです。
分かっていて、この設計なら。
それは「仕方なかった」ではなく、優先順位の問題だと私は思います。
デザインはPUMAのテンプレートに見える。それが悲しい
ここまでは売り方の話でした。
ここからは、デザインの話をします。
正直に言うと、私はこちらのほうが悲しいです。
ダイアモンドのグラフィックは、後付けの理由に見えました
もし、販売スケジュールがぎりぎりだった理由が
「オリジナルデザインにこだわったからです」なら、私は納得できました。
時間がかかっても仕方ない、と思えたはずです。
でも、違います。
PUMAのフォーマットデザインです。
メーカーがあらかじめ用意している型に、
色とロゴを流し込んで作れるデザインのことです。
ゼロから起こしたものではありません。
クラブのホームページには、こう書かれています。
ピッチ上で交わる11人の連動性、そして京都サンガF.C.に関わるすべての人々との強固な絆。それを象徴するものとして、幾重にも交差し整然と連なるダイアモンドのグラフィックを採用いたしました。
出典:京都サンガF.C. 公式サイト(2026年8月18日確認)
きれいな言葉です。
でも私には、後付けの理由に見えました。
背番号やネームのフォントも、PUMAのものです。



せっかくの、初めてのACL Eliteの記念ユニフォームなんです。値段が上がってもいいから、こだわってほしかった。
まあ、PUMAは川崎もセレッソもそうでしたから、サンガのACLユニフォームもテンプレートモデルになるのは仕方ないのかもしれません。
PUMAの意向の可能性もあります。
なら、もうPUMAをやめませんか、というのが正直な気持ちです。
(ここは私の見立てであり、クラブやメーカーが公式に「テンプレートである」と述べているわけではありません。)
紫のグラデーションは良い。でも記憶には残らない
念のため書いておくと、悪いデザインではありません。
むしろ、良いところもあります。
発表されたのは、FP1stが紫、FP2ndが白、GK1stが水色、GK2ndが緑。
胸元に日本国旗、袖にACL EliteワッペンとAFCワッペンという特別仕様です。


色合いを紫のグラデーションにしたことで、テンプレっぽさが消えています。
1stユニフォームとの親和性も出ています。
シンプルなデザインは、悪くはならないんです。
破綻しないし、着る場面も選ばない。
でも。
記憶には残りません。
オリジナルでなければ、同じフォーマットを使う他のクラブと似たものになります。
10年後に写真を見返したとき、
「あの年のあれだ」と一発で分かるかというと、たぶん分からない。
だから、手を抜いたという印象が拭えないんです。
メディアの反応は、おおむね好評でした。
「シンプルで素敵」「デザイン良い!」「待ってた甲斐があった」といった声が並んでいます。
その気持ちも分かります。
ただ、記念ユニフォームに求めるものが違ったんだと思います。
ちなみに、過去のサンガのユニフォームとチームカラーの話は
2021年京都サンガのチームカラーは『赤』?にまとめています。
