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【読書感想】現代社会に問う、朝井 リョウ 著「正欲」という小説の意味とは?【「多様性」ってなに?】

おもしろい、おもしくないではなく、親は全員読んだ方がいい

読みましたよ。

朝井 リョウ 著「正欲」

現代社会に問いを投げかける朝井 リョウの小説「正欲」を

事前情報一切なしで読破しました。

第19回 本屋大賞ノミネート作品&第34回柴田錬三郎賞を受賞した本作は、

登場人物たちが繰り広げる人生の出来事を通じて

“多様性を尊重する時代”における葛藤や矛盾を浮き彫りにしています。


作中で語られる“自分が想像できる"多様性"だけ礼賛して、秩序整えた気になって”という言葉は、多くの読者に考えさせる要素を提供しています。本記事では、「正欲」が描くこの多様性とは何か、作品が読者にもたらすメッセージに焦点を当てて考察していきます。

目次

朝井 リョウの「正欲」とは?

朝井 リョウとは?

岐阜県出身の小説家、朝井リョウは

2009年に『桐島、部活やめるってよ』

第22回小説すばる新人賞を受賞し

その後、2013年には『何者』で第148回直木賞、

2014年には『世界地図の下書き』

第29回坪田譲治文学賞を受賞し、

数々の文学賞を受賞しています。

朝井リョウの作品は

幻想的でありながらも

リアルな描写が特徴であり、

独自の世界観と深いテーマ性があり、

多くの人々に影響を与えています。

ものがたりのあらすじ

息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。

ある人物の事故死をきっかけに

それぞれの人生が重なり合います。

いろいろな「側」の目線で

「性癖」について物語は進みます。

ただし物語で出てくる「性癖」ってのは

すぐに私たちが想像できるようなレベルではありません。

1冊通して思うのは

“多様性を尊重する時代”にとって多様性は極めて都合が悪い

だったんだなあと気づきます。

本書で

日本で、男で、五体満足な異性愛者に生まれる。これで、社会にはびこる理不尽から、九割は免れることができる

って書かれていますが

私も実はその中の1人であって

その意味が一冊を通して理解することができます。

多様性の意味

作中で語られる

「自分が想像できる多様性だけ礼賛して、秩序整えた気になって……」

という言葉が、

登場人物たちの多様なバックグラウンドや価値観が複雑に絡み合い、

それぞれの多様性が物語全体に深い意味を与えています。

朝井リョウは作品を通じて、

多様性が単なる表面的なものではなく、

葛藤や矛盾を含む複雑な現象であることを読者に問いかけています。

多様性を理解し尊重することのむずかしさ葛藤が書かれた小説

社会への問いかけ

  • 作品が浮かび上がらせる葛藤や矛盾
    「正欲」は、登場人物たちが自らの多様性や他者との関係において直面する葛藤や矛盾を鮮明に描き出しています。その中で、現代社会における多様性を受け入れる難しさや価値を問いかける姿が印象的です。
  • 多様性を尊重する現代社会における意義
    作品を通じて、多様性を尊重することの大切さや、その中に潜む葛藤や矛盾を理解することの難しさが浮き彫りにされています。現代社会において、他者の多様な背景や考えを尊重し受け入れることが、新たな価値観を築く上で重要であることを示しています。

「正欲」の感想と考察

若干ネタバレあるかもです

終わり方がいきなりすぎた

若干ネタバレになりますが

小説初心者の私にとって

「正欲」の終わり方は

パパスタ

え?え?終わり?理解しないの?

でした。

バッドエンドというより

「諦め」の終わり方。

小説初心者としては

消化不十分な終わり方でした。

ただし、小説玄人的には

いろいろ考察できる終わり方なので

良いみたいです。

特に八重子に関しては

「あんなけ啖呵切ったくせにどう思ってるねん」という

怒りに似た感情を持っています。

多様性の意味

物語で出てくる「多様性」とは

私自身も想像できないような

性癖を持っている人たちでした

(正直、性癖といえるのか?)

一般的には

想像できないので

そんな人いたら気持ち悪い

って思うようなものなんですが

その人達目線で描かれる物語は

誰にも理解されず

苦しすぎる人生となっています。

どういうことかというと

私自身、この小説を読むまで

そんな性癖(個性です)を持った人が

いるなんて知りませんでしたし

おそらく私の周りの人のほとんどが

知らないと思います。

だからこそ、

通常は考えが至らないからこそ

その人達にとっては

絶望と苦悩があるってことなんです。

理解できないから。

理解されないから。

そういった問題に焦点を当てているのが

本書だと感じました。

自分の子どもがそうだったらどうか

本書で変わった性癖を持った人が

両親が事故で亡くなった際に

親は自分の子どもが異常性癖者と知らず亡くなってよかった

と言います。

こんな悲しい話ありますか?と。

本書ではひたすらに

理解されない性癖を持った人たちが

タヒなないためにどうするのか?

という一点についてひたすら考えています。

私は親として

自分の子どもが

そういう理解されないこと

マイノリティと言われるもの

出会った場合に

ちゃんと読み取れるのか?

子どもに「理解されないから」という表情を

させないようにできるのか?

考えながら読みました。

多様性をめぐる葛藤や矛盾を通じて、

私たち自身が抱える問題や

価値観に向き合うことを促してくれる作品であると感じました。

「正欲」は読みやすい?

少し難しいが読むべき

「六人の嘘つきな大学生」

読みやすさを★★★★★とすると

「正欲 」の読みやすさは

★☆☆☆☆です。

おもしろさは★☆☆☆☆

でも読むべきレベルは★★★★★。

もはや小説というか

知識として入れておくべき内容、ビジネス書だと感じました。

特に親御さん。

親なら読んでおきましょう。

理由は「子どものために」です。

こういう個性もあるんだ

と知っておくことと

知らずに理解しようとしないことで

子どもを苦しめる可能性があるからです。

オーディオブックで楽しむ

お悩みさん

普段小説読まないから大丈夫かな?

といった不安ありますよね。

小説初心者、

活字苦手な方の

不安を解決するなら

Audible(オーディブル)で楽しむ

という方法を紹介します。

私はオーディオブックでも聴き読しました。

出勤時間や寝る前に聴いていました。

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ラジオドラマさながらの緊迫感で楽しめますよ。

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「正欲」は新垣結衣出演で映画化されている

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映画「正欲」は監督の岸善幸が手掛け

稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇人らが出演しています。

物語は、横浜に住む検事の寺井啓喜が主人公です。

まとめ

「正欲」は、

物語の展開や結末に至るまで

読者に強烈なインパクトと感動をもたらします。

登場人物たちの胸中や行動から浮かび上がる普遍的なテーマやメッセージは、

社会全体への問いかけや警鐘としても解釈できます。

この小説は決して単なる物語ではなく、

私たち自身と向き合わざるを得ない「多様性」について深く考えさせられる一冊です。


個人的には子どもために一読必須小説だとおもいました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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