つみたてNISAの積立設定の画面まで来て、そこで手が止まる人がいます。
金額の欄に、いくつ入れればいいのか分からないからです。
「多いほどいい」と言われても、生活が苦しくなるのは嫌ですよね。
そのうえ画面には、引落方法、毎日か毎月か、ボーナス設定と、知らない言葉が並びます。
先に結論を書きます。
つみたてNISAの毎月の金額は、根性ではなく引き算で決めます。
「いくら出せるか」ではなく、「守りの現金を確保したあとに、なくても困らない額はいくらか」。
考えることはこれだけです。
- 金額の決め方:平均額ではなく、生活防衛資金を引いた残りから逆算する
- 止めない理由:ドルコスト平均法は、続けている人にしか効かない
- 生活防衛資金の目安:生活費の3ヶ月〜1年分。会社員の独身なら3〜6ヶ月分
- 続け方:決めた額は給料日に先に引いて「なかったこと」にする
- 下限と上限:楽天証券のクレカ積立は月100円から10万円まで
- 引落方法の選び方:初心者は楽天カード1本。楽天キャッシュは上限にぶつかってから
- 覚える日付は2つだけ:12日までに設定、買付は12日、引落は27日
※この記事は、夏休みの特別シリーズ「楽天証券でつみたてNISAを始めるまで」全6回の第5回です。
投資は自己責任です。ここに書いてあるのは、筆者が自分で調べて、自分で考えて、自分で選んだ結果でしかありません。
読み終わったあと、必ず自分で公式サイトを開いて、自分の頭で確かめてください。
数字はすべて2026年8月7日時点で公式ページを確認したものです。
結論|つみたてNISAの毎月いくらは引き算で決める
やることは5つです。
この順番どおりに進めれば、積立設定の画面で迷う場所はほとんどなくなります。
生活費の3ヶ月〜1年分を生活防衛資金として、普通預金に確保します。投資に回すのは、この箱を満たしたあとのお金です。
手取りから固定費と変動費と防衛資金の積立分を引きます。残ったお金のうち「今月なくなっても生活が変わらない額」が積立額です。
余ったら投資、ではありません。給料が入った日に先に引いてしまい、残ったお金だけで生活します。これがいちばん続きます。
楽天カードのクレカ積立1本で、つみたて投資枠の年間120万円は全部埋まります。楽天キャッシュを足すのは、上限にぶつかってからで十分です。
毎月12日までの設定で翌月の注文が動きます。買付日は12日、楽天カードの引落日は27日。覚える日付はこの2つだけです。
パパスタ金額を決めるところが、いちばん時間を食います。
でも実は、いちばん簡単に決まる場所でもあります。
平均額を目標にしても意味がない|大事なのは止めないこと
積立額を調べると、必ず「平均はいくら」という数字が出てきます。
調査によって差はありますが、月5万円前後という数字を見た人も多いはずです。
ここで、はっきり書いておきます。
平均額は、あなたが目指す数字ではありません。
平均額は、あなたとは違う家計から出た数字です
平均という数字には、上限まで積み立てている人も含まれます。
枠を埋めている人が数人いるだけで、平均は簡単に押し上げられます。
つまり平均額は、「多く出せる人も含めた真ん中」であって、
「多くの人が実際に出している金額」とは限りません。
年収も、家族構成も、住んでいる場所の家賃も違う。
その全部を混ぜて割った数字を、自分の目標にする理由はどこにもありません。
あなたが積み立てるべき金額は?
では、あなたが積み立てるべき金額はいくらか?
詳しくは下で書きますが、順番はこうです。
まず生活防衛資金を確保する。
次に、手取りから固定費・変動費・防衛資金の積立分を引いて、残った金額を出す。
そのうえで「なくても困らない額」だけを積立に回す。
そして、決めた金額は給料日に先に引いて「なかったこと」にします。
余ったら投資、ではありません。先に引いて、残りで生活する。ここがいちばん効きます。
なぜ止めないほうがいいのか|ドルコスト平均法をひとことで
金額の話に入る前に、ひとつだけ。
毎月同じ金額ずつ買い続けると、値段が高い月には少ししか買えず、安い月には多く買えます。
つまり、値段が下がった日は損した日ではなく、いつもより多く買えた日です。
これがドルコスト平均法で、続けている人にしか効きません。
くわしい数字は最終回で書きます。
ここでは「止めなければ勝手に効く仕組みがある」とだけ押さえておいてください。
だから金額を決めるときにいちばん大事なのは、多いか少ないかではありません。
止めずに済むかどうかです。



相場が下がった月こそ、いちばん働いている。
それを知っていると、止める気がなくなります。
では、その「止めなくていい金額」はどう出すのか。
ここからが本題です。
この記事では金額を気合いで決めません。
数字を引いていって、最後に残ったものを金額にします。
ステップ1:生活防衛資金という「守りの現金」を先に分ける
ここからが本題です。
金額を決める前に、やることがあります。
想像してみてください。
あなたの家計に、バケツがひとつあります。
そのバケツの名前は「生活防衛資金」です。
急に働けなくなったとき。
病気になったとき。
家電が壊れたとき。
そういうときに取り崩すための、現金の箱です。
このバケツを先に満たして、そこから溢れた水を投資に回す。
順番は、この一方通行です。
バケツが空のまま蛇口をひねると、必ず途中で止まります。
生活防衛資金の目安は生活費の3ヶ月分〜1年分
では、いくら入れておけばいいのか。
一般的な目安は、毎月の生活費の3ヶ月分から1年分とされています。
幅があるのは、収入が止まったときに、次の収入までどれくらいかかるかが人によって違うからです。
迷ったら、まずは3ヶ月分を最初の目標にしてください。
ここが埋まっていれば、急な出費で積立を止めずに済みます。
| 働き方 | 目安 | 金額の例 |
|---|---|---|
| 会社員・独身 | 生活費の3〜6ヶ月分 | 75万円〜150万円 |
| 会社員・家族あり | 生活費の6ヶ月分前後 | 150万円前後 |
| 自営業・フリーランス | 生活費の6ヶ月〜1年分、あるいはそれ以上 | 150万円〜300万円 |
この表の金額を見て、気が遠くなった人もいると思います。
安心してください。
満タンになるまで投資を始めてはいけない、という話ではありません。
大事なのは、投資の口座とは別の場所に、貯める箱を用意することです。
両方を同時に育てても構いません。ただし、箱が2つに分かれていることだけは崩さないでください。
置き場所は普通預金。安全性と流動性が最優先
生活防衛資金は、増やすためのお金ではありません。
必要になった日に、その日のうちに引き出せることがすべてです。
だから置き場所は、普通預金や短期の定期預金といったすぐに現金化できる場所が良いとされています。
ここで投資信託に回してしまうと、必要になったタイミングで相場が下がっているかもしれません。
そうなると、いちばん売りたくない日に売ることになります。
それを避けるための箱が、生活防衛資金です。



守りの現金は、リターンを求める場所じゃない。
ここだけは、はっきり分けておきたい。
焦って始めるのが、いちばん危ない
「周りが投資をしているから」と焦って、
生活防衛資金の準備ができていない状態で始めるのは危険とされています。
焦りは、金額を上げさせます。
そして上げすぎた金額は、そのままいつか止まる理由になります。
だから最初に、金額ではなく箱を用意してください。
箱さえあれば、金額は自然に決まります。
もうひとつ、順番を守る現実的な理由があります。
生活防衛資金がない状態で相場が下がると、
生活のために投資信託を売ることになります。
下がっているときに売る。
これは、積立投資でいちばん避けたい動きです。
守りの現金は、その日にあなたを守るために置いてあります。
ステップ2:積立額は引き算で出す。1,000円でも設定すれば勝ち
箱を分けたら、次はいよいよ金額です。
ここも感情は使いません。引き算だけです。
引き算の式は4行で終わる
手取りの金額から、家賃と光熱費と通信費を引きます。
そこから、食費と交際費を引きます。
さらに、生活防衛資金に毎月入れる分を引きます。
残った数字が、あなたが自由に使えるお金です。
ただし、この金額をそのまま積立額にはしません。
最後の質問「なくなっても生活は変わりますか」
残った金額に対して、もうひとつだけ自分に質問を投げてください。
「この金額が今月まるごとなくなったとして、自分の生活は何か変わりますか」
何も変わらないなら、それが積立額です。
少しでも「きついかも」と思ったなら、迷わず下げてください。
月1,000円でも構いません。
楽天証券のクレカ積立は、月100円から設定できます。
金額の大きさで勝ち負けは決まりません。設定さえ終われば、その時点で勝ちです。
上限の月10万円は目標ではなく天井
つみたて投資枠の非課税枠は年間120万円です。
月に直すと、ちょうど10万円になります。
この10万円という数字を、目標だと思わないでください。
これは天井です。
天井まで届かないことは、失敗ではありません。
枠を埋めることが目的になると、生活を削る方向に判断が寄ります。
そして、削った生活は必ずどこかで元に戻ろうとします。
そのときに止まるのが、積立です。
手取り28万円で引き算してみると、どうなるか
式だけだと分かりにくいので、数字を入れてみます。
あくまで場面設定なので、自分の家計に置き換えて読んでください。
| 項目 | 金額 | 残り |
|---|---|---|
| 手取り | 280,000円 | 280,000円 |
| − 固定費(家賃・光熱費・通信費) | 130,000円 | 150,000円 |
| − 変動費(食費・日用品・交際費) | 90,000円 | 60,000円 |
| − 生活防衛資金に入れる分 | 30,000円 | 30,000円 |
ここで残った30,000円を、そのまま積立額にはしません。
最後の質問を投げます。「この30,000円が今月なくなっても、生活は変わりますか」。
たいていの人は、ここで少し引っかかります。
急な出費、飲み会、子どもの習い事。頭に浮かぶものがあるはずです。
だから、ここからさらに削ります。
30,000円のうち、10,000円だけを積立に回す。
残りの20,000円は、何にも決めずに置いておく。
この「何にも決めていない20,000円」が、積立を止めない緩衝材になります。
この余白を残しておけるかどうかが、続くかどうかを分けます。
もちろん、余白を10,000円にして積立を20,000円にしてもいい。
正解はありません。
大事なのは、「残り全部を積立に回さない」という判断を、意識してやることです。
月1,000円で始めても意味はあります
「1,000円では増えないから意味がない」と思う人がいます。
気持ちは分かりますが、少額で始める価値は、増える金額のほうにはありません。
価値は2つあります。
1つは、値動きに慣れられることです。
1,000円が900円になっても、人はパニックになりません。
でも、その900円という表示を何度も見た経験は残ります。
金額が大きくなったときに効いてくるのは、この慣れです。
もう1つは、仕組みが完成していることです。
設定さえ終わっていれば、金額を変えるのは数分で済みます。
ゼロから始めるのと、数字を書き換えるのとでは、心理的な負担がまったく違います。
積立額はあとから何度でも変えられる
低く設定することに抵抗がある人へ。
安心してください。積立の金額は、あとからいつでも変更できます。
増やすのも、減らすのも、画面から数分で終わります。
つまり最初に入れる数字は、決定ではなく下書きです。
低いところから始めて、半年たって余裕があると分かったら、そのとき上げればいい。
逆に、高く設定して止めてしまうと、下書きどころか白紙に戻ります。
筆者自身も、旧NISAのときの月33,333円から、新NISAでは月50,000円に書き換えています。
最初に入れた数字のまま一生固定される、ということはありません。



迷ったら、低いほうを選ぶ。
これで失敗したことは、たぶん一度もありません。
ステップ3:決めた額は、給料日に「なかったこと」にする
金額が決まりました。
でも、ここで終わりにすると、たいていうまくいきません。
理由は単純です。
人は、口座にあるお金は使ってしまうからです。
「余ったら投資」は、たぶん一生残りません
引き算で出した金額を、月末に余っていたら積み立てよう。
そう考えると、月末に余っていたことがほとんどないという結果になります。
筆者もそうでした。
浪費しがちな自覚があるので、「余ったら投資しよう」というやり方では続きませんでした。
順番が逆なんです。
余ったら投資する、ではなく、先に引いて、残りで生活する。
やり方は1つだけ|給料日に先に引いて、残りでやりくりする
やることは単純です。
決めた金額を、給料が入った日にすぐ引いてしまう。
そして、残ったお金だけで1か月をやりくりします。
筆者は勝手に、これを「なかったこと投資」と呼んでいます。
手取りの中に、最初からその金額は存在しなかったことにする、という意味です。
- NISA:毎月50,000円
- 個人年金:毎月10,000円
- ボーナス:15万円
- やっていること:これを手取りから先に引いて、残った金額を普段の生活資金にしている
引いたあとに残った金額が、その月に使えるお金のすべてです。
だから、意志の力を1グラムも使わずに積立が続きます。



気合いで節約するんじゃなくて、
最初から無いことにする。これだけです。
第5回の設定と組み合わせると、自動で回ります
ありがたいことに、この「先に引く」は自分でやらなくても仕組みにできます。
クレジットカードで積み立てる設定にしておけば、毎月決まった日に自動で決済されます。
楽天銀行と楽天証券を連携させておけば、資金の移動も自動です。
つまり、一度設定してしまえば、給料日に自分で振り分ける手間すらない。
あとは、引かれたあとの残高だけを見て生活すればいい、という状態になります。
ただし、これが全員に合うわけではありません
念のため書いておきます。
これは筆者に合っていたやり方です。
余った分を投資に回すほうが性に合う人もいますし、
収入が月によって大きく変わる人は、
先に引きすぎると生活が苦しくなります。
判断の目安はひとつだけ。
「毎月なぜかお金が残らない」という自覚があるなら、先に引くほうを試してみてください。
逆に、毎月きちんと残せている人は、今のやり方のままで問題ありません。
ステップ4:引落方法は「財布の数」で選ぶ
金額が決まったら、次は引落方法です。
積立設定の画面で最初に固まるのが、ここだと思います。
考え方はシンプルです。
財布をいくつ使うか、で選びます。
クレカ積立は月100円〜10万円。これ1本で年間120万円を満たせる
楽天カードのクレカ積立は、毎月100円から100,000円まで設定できます。
複数のファンドを積み立てる場合は、その合計額です。
そして、つみたて投資枠の年間120万円は、月に直すと10万円。
つまり、楽天カード1枚で枠は全部埋まります。
さらに、クレジットカードで決済すればポイントも付きます。
現金を証券口座に入金して買う理由が、初心者にはほとんどありません。
もうひとつ、上限額そのものの意味も押さえておきましょう。
クレカ積立の月10万円という上限は、別の楽天カードに変更しても増えません。「楽天カードクレジット決済」で登録できるカードは1枚だけだからです。
つまり、カードを2枚持っていても、クレカ積立の枠は10万円のまま。
それ以上を積みたいときに使うのが、次に説明する2つ目の財布です。
それ以上なら楽天キャッシュを2つ目の財布にする
枠を全部埋めたうえで、さらにその外側でも積み立てたい人だけ、2つ目の財布を足します。
それが楽天キャッシュです。
こちらは月50,000円まで設定できます。
残高が減ったら自動でチャージする設定も用意されています。
クレカ積立と合わせると、月150,000円までキャッシュレスで積み立てられる計算です。
ただし繰り返しますが、初心者は楽天カード1本で十分です。財布を増やすのは、上限にぶつかってからでいい。
| 項目 | クレカ積立(楽天カード) | 楽天キャッシュ決済 |
|---|---|---|
| 毎月の設定額 | 100円〜100,000円 | 50,000円まで |
| つみたて投資枠 | これ1本で年間120万円を満たせる | 枠を超えて積みたい人の追加分 |
| 自動チャージ | 不要(カード決済) | 残高キープチャージを設定できる |
| 初心者へのおすすめ | まずはこれ1本 | 上限にぶつかってから |
ボーナス設定はできない。つみたて投資枠で「毎日」も選べない
画面で固まっていた人に、ひとつ安心してほしいことがあります。
クレカ積立では、ボーナス設定はできません。
また、NISAのつみたて投資枠で「毎日」を指定することもできません。
支払方法も、1回払いのみです。分割やリボは選べません。
つまり、迷えるほどの選択肢が、そもそも用意されていないということです。
選ぶのは金額と、財布をいくつ使うかだけ。それで終わります。



選択肢が少ないのは、初心者にとってはメリットです。
ここは素直に助かる。
現金を入金して買う方法もありますが、あえて選ぶ理由は薄い
引落方法には、証券口座の現金から買うという選択肢もあります。
マネーブリッジを設定していれば、楽天銀行から自動で資金が移動します。
ただ、初心者があえてこれを選ぶ理由は薄いです。
理由は2つあります。
1つ目は、クレジットカード決済ならポイントが付くのに、現金だと1ポイントも付かないこと。
同じ商品を同じ金額で買うのに、片方だけ何ももらえないのは、単純にもったいない。
2つ目は、残高を気にする作業が増えること。
カード決済なら、証券口座の残高がゼロでも積立は動きます。現金決済だと、口座にお金があるかどうかを毎月気にすることになります。
積立は、意識しなくても続く形にするほど強くなります。
手間が増える選択肢は、それだけで止まる理由になります。
ステップ5:カレンダーに「12日」と「27日」を刻む
最後は日付です。
ここまで来れば、あとは時刻表を覚えるだけで終わります。
12日までの設定で、翌月から動き出す
毎月12日までに積立設定をすると、翌月の積立注文が行われます。
13日に設定した場合は、1ヶ月ずれると考えてください。
そして買付日は毎月12日、楽天カードの引落日は毎月27日です。
電車のダイヤだと思ってください。
12日までにホームに立つ。翌月の12日に電車が出る。27日に財布からお金が抜ける。
この1本の時刻表さえ頭に入れば、設定画面で迷う場所はもうありません。
13日〜16日のカード認証で、つまずく人がいます
ここだけは気をつけてほしい落とし穴があります。
設定したあと、毎月13日3時の設定内容に基づいて、13日から16日のあいだにカードの認証が行われます。
このときにカードが利用停止になっていたり、ブランド変更やデザイン変更、紛失による再発行の途中だったりすると、認証エラーになります。
そして、翌月のクレジットカード決済による積立注文が、まるごと実施されません。
積立を設定したつもりで、1ヶ月分まるまる買えていなかった。
これが起きるのが、ここです。
12日までに、使えるカードが登録されているかを一度だけ確認しておいてください。
買付日は人によって1日・8日・12日と違います
買付日が12日なのは、2024年8月25日以降に初めてクレカ積立を利用した人です。
2021年6月20日から2024年8月24日までに初めて利用した人は毎月8日。
2021年6月19日以前に初めて利用した人は毎月1日になっています。
指定日が休業日やファンドの休日にあたる場合は、翌営業日にずれます。
自分の買付日がどれなのかは、設定画面で一度だけ確認しておくと安心です。
設定が終わったかどうかを確かめる場所
設定ボタンを押したあと、本当に登録できているのか不安になる人は多いはずです。
確認する場所は、楽天証券のサイトにある「積立設定一覧」です。
ここに、銘柄名、毎月の金額、引落方法、そして次回の買付予定日が並びます。
見るポイントは3つだけです。
金額が自分の決めた数字になっているか。引落方法が楽天カードになっているか。そして次回の買付日がいつか。
この3つが合っていれば、あとは放っておいて構いません。
逆に言えば、確認するのはこの3つだけで十分です。
毎日ログインして基準価額を眺める必要はありません。むしろ、それをやり始めると次回のテーマにつながる問題が起きます。
つみたてNISAの毎月いくらについてよくある疑問
- つみたてNISAは毎月いくらから始められますか?
-
楽天証券のクレカ積立なら、毎月100円から設定できます。
金額の大きさで結果が決まるわけではありません。まずは「今月なくなっても生活が変わらない額」で設定を終わらせることを優先してください。 - 平均額の月5万円くらいは積み立てたほうがいいですか?
-
平均額を目標にする必要はありません。
平均はあくまで他人の家計から出た数字です。生活防衛資金を確保したあとに残る金額が、あなたにとっての正しい積立額になります。 - 生活防衛資金はいくら貯めてから始めればいいですか?
-
一般的な目安は生活費の3ヶ月分〜1年分です。
会社員で独身なら3〜6ヶ月分、自営業やフリーランスなら6ヶ月〜1年分あるいはそれ以上とされています。満タンになるまで待つ必要はありませんが、投資の口座とは別の箱に分けておくことが大切です。 - 積立額はあとから変更できますか?
-
変更できます。
増額も減額も、証券会社の画面から手続きできます。最初に入れる数字は決定ではなく下書きだと考えて、低めから始めるほうが続きます。 - クレカ積立でボーナス月だけ増額できますか?
-
できません。
楽天カードのクレカ積立ではボーナス設定が用意されておらず、支払方法も1回払いのみです。またNISAのつみたて投資枠では「毎日」の指定もできません。 - 楽天カードと楽天キャッシュはどちらを選べばいいですか?
-
初心者は楽天カード1本で十分です。
クレカ積立は月10万円まで設定でき、つみたて投資枠の年間120万円をこれだけで満たせます。楽天キャッシュ(月5万円まで)を足すのは、上限にぶつかってからで間に合います。 - 積立設定はいつまでにすれば、翌月から始まりますか?
-
毎月12日までです。
12日までに設定を終えると、翌月の積立注文が行われます。買付日は毎月12日、楽天カードの引落日は毎月27日です。13日以降に設定した場合は、動き出すのが1ヶ月ずれると考えてください。 - 設定したのに買付が行われていないことはありますか?
-
あります。
毎月13日3時の設定内容に基づいて13日〜16日にカード認証が行われ、カードの利用停止・ブランド変更・紛失などで認証できないと、翌月のクレジットカード決済による積立注文が実施されません。12日までに使えるカードが登録されているかを確認しておいてください。 - 「なかったこと投資」とは何ですか?
-
決めた積立額を、給料が入った日に先に引いてしまい、残ったお金だけで生活するやり方です。
「余ったら投資する」の逆で、先に引いてから生活を組み立てます。クレジットカードで積み立てる設定にしておけば、自分で振り分ける作業も要りません。 - 余ったら投資する方法ではだめですか?
-
だめではありません。毎月きちんと残せている人は、そのままで問題ありません。
ただ「毎月なぜかお金が残らない」という自覚がある人は、先に引くほうを試す価値があります。筆者は浪費しがちな自覚があるため、余ったら投資というやり方では続きませんでした。
ここからは筆者の個人的な意見です|1,800万円を早く埋めた人が強い
ここまでは、事実と公式情報にもとづいた話をしてきました。
ここからは、完全に筆者の個人的な意見です。
先に、大前提をもう一度だけ書きます。
投資の原則は、日々の生活の安定が先です。
安定があって、そのうえで余剰資金を1,000円でもいいのでコツコツ積み立てていく。
この順番は間違いありません。
世の中には「NISA貧乏」という言葉もあります。
枠を埋めることに必死になって、今の生活が苦しくなる状態のことです。
だから皆さんには、まず月少額でもいいから始めることをおすすめします。
そのうえで、本音を書きます。
最近の筆者は、NISAは1,800万円という生涯投資枠を、できるだけ早く埋めた人が勝つゲームだと思っています。
雪だるまは、最初の球が大きいほど強い
理由は複利です。
複利という雪だるまは、転がす距離よりも最初に握った球の大きさで結果が変わります。
NISAの生涯投資枠は1,800万円。
年間の投資枠は、つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円を合わせて360万円です。
つまり最短なら、5年で1,800万円を埋め切れます。
一方、月3万円のペースだと、1,800万円に届くまでに50年かかります。
つみたて投資枠の上限である月10万円でも、15年です。
同じ1,800万円でも、埋めるスピードで結果が変わる
「同じ1,800万円を入れるなら、利益も同じくらいでしょ」
そう思うかもしれません。
でも、実際には全然違います。
同じタイミングで投資を始めて、年利7%で運用できたと仮定します。
30年後の資産額を並べると、こうなります。
| 入金のペース | 1,800万円に届くまで | 30年後の評価額 | 30年間の元本 |
|---|---|---|---|
| 年360万円(枠の上限) | 5年 | 約1億2,023万円 | 1,800万円 |
| 月10万円(つみたて投資枠の上限) | 15年 | 約8,745万円 | 1,800万円 |
| 月3万円 | 50年 | 約3,660万円 | 1,080万円 |
上の2つは、どちらも入れた元本は同じ1,800万円です。
それでも30年後の差は、約3,278万円になります。
違いは、金額ではありません。
お金が働いていた時間の長さです。
早く入れたお金ほど、長く働きます。



同じ額を入れたのに、結果がこれだけ変わる。
この差は、知っておいて損はないと思います。
これが資本主義のルールだと思っています。
お金を持っている人が、より多くお金を持てる仕組み。
好き嫌いは別として、そういう構造になっています。
現金のまま置いておくことも、リスクだと考えています
しかも今は、インフレの加速がすごい。
物の値段が上がっていくということは、同じ1万円で買えるものが減っていくということです。
だから筆者個人としては、現金のまま置いておくこともリスクだと考えています。
そのうえで、多少無理をしてでも早く1,800万円を目指すべきだ、というのが今の本音です。
この章は、筆者個人の意見です。
年利7%はあくまで仮定であり、そうなる保証はどこにもありません。運用の成果次第では、元本を割ることもあります。
そして「無理をしてでも」の無理の限度は、人によってまったく違います。生活が壊れるほどの無理は、この記事の前半で書いた原則そのものを裏切ります。
枠を埋めることを目的にして今の生活を削るのか、少額でも止めずに続けるのか。ここは、あなた自身が決める場所です。
まとめ|金額は引き算、決めた額は先に引く、日付は12日と27日
今日の結論をまとめます。
つみたてNISAの毎月の金額は、根性ではなく引き算で決めます。
まず生活防衛資金という守りの現金を別の箱に分け、残ったお金のうち「今月なくなっても生活が変わらない額」を積立額にします。
そして、決めた金額は給料日に先に引いて「なかったこと」にします。
余ったら投資、ではなく、先に引いて残りで生活する。浪費しがちな自覚がある人ほど、ここが効きます。
引落方法は、初心者なら楽天カードのクレカ積立1本で十分。
そして12日と27日という2つの日付だけ覚えれば、設定画面で迷う場所はなくなります。
上限の月10万円は目標ではなく天井です。
月1,000円でも、設定さえ終われば動き出します。
止めないことのほうが、金額よりずっと大事です。
もし今、金額を決めきれないままこの記事を閉じようとしているなら。
とりあえず1,000円で設定してしまってください。
その1,000円は、あとから何度でも書き換えられます。
そして最後に書いた個人的な意見のほうは、あくまで筆者の本音です。
1,800万円を早く埋めた人が有利になるのは計算上の事実ですが、そこに合わせて今の生活を削るかどうかは、まったく別の判断です。
まずは止めずに続けられる金額で始めて、余裕ができたら書き換える。それで十分だと思います。
- 生活費を数える:毎月の生活費がいくらか、その3ヶ月分はいくらかを計算する
- 箱を分ける:生活防衛資金を入れる口座を、投資の口座と分けて決める
- 下書きの数字を書く:なくても生活が変わらない額を、1つだけメモする
- 引く場所を決める:その金額を、給料日にどこへ動かすかを決めておく
次回はいよいよ最終回です。
仕組みが完成しても、続くとは限りません。
金額を正しく決めても、日付を覚えても、それでも人は売ってしまいます。
最終回は、あなたの心の話をします。
暴落が来た日に、売らずにいられるかどうか。
このシリーズのほかの回もどうぞ




今日のポッドキャスト
夏休みの特別シリーズ「楽天証券でつみたてNISAを始めるまで ステップバイステップ」全6回
第5回「毎月いくら? 金額は根性ではなく引き算で決める — 積立設定の全手順」
この記事で参照した公式・一次情報(2026年8月7日確認)
※投資は自己責任です。この記事は特定の商品や金額を推奨するものではありません。積立の上限額・買付日・引落日・還元率などの条件は変更される場合があります。数値は2026年8月7日に各公式ページを確認した時点のものです。設定の前に、必ずご自身で最新の公式情報をご確認ください。

