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【デメリットは?】交通事故では健康保険は使用できない!?

交通事故でも健康保険は使えます。

交通事故で病院受診をしたけれど
病院から『交通事故の場合は健康保険は使えません』と言われた。

交通事故の場合は健康保険は使えないの?
健康保険を使用した場合のデメリットは?

というお悩みにお答えします。

僕は10年間損害保険業界で勤務をしており、交通事故により通院される方によく聞かれる質問です。

病院から『交通事故の場合は健保は使用できません』という説明をされたのですが
健康保険は使えないんでしょうか?

たとえば
自分で電柱に当たった事故
2輪バイクの転倒などの車両単独事故
また相手が逃げてしまったひき逃げ事故

もっというと横断歩道を歩行中、荒くれバイクが通り過ぎた際に
非接触ではあるものの避けた拍子に転倒して骨折。
バイクはそのまま行ってしまった。

っていうのもすべても交通事故です。

ではそんな交通事故の場合でも同じように
受傷者へ『交通事故なので健保は使えません。自由診療10割負担です。』
と、説明され、10割負担の自由診療で通院しないといけないのでしょうか。

整理してみたいと思います。

目次

結論;交通事故でも健康保険は使えます。

結論としては交通事故での受診に健康保険は使えます。

正確には『使えないことはない』という感じです。

なお交厚生省(当時)の通達にもある様に健康保険の使用は認められており、この通達は現在でも修正・撤回等はなされておりません。

自動車による保険事故の急増に伴い、健康保険法第67(現行57)条(第69条ノ2(現行58条)において準用する場合を含む。) 又は国民健康保険法第64条第1項の規定による求償事務が増加している現状にかんがみ、自動車損害責任保険等に対する保険者の求償事務を下記により取扱うこととしたので、今後、この通知によるよう保険者に対し、必要な指導を行われたい。

最近、自動車による保険事故については、保険給付が行われないとの誤解が被保険者の一部にあるようであるが、いうまでもなく、自動車による保険事故も一般の保険事故と何ら変わりなく、保険給付の対象となるものであるので、この点について誤解のないよう住民、医療機関等に周知を図るとともに、保険者が被保険者に対して十分理解させるよう指導されたい。

(昭和43年10月12日保険発第106号各都道府県民生主管部(局)長あて厚生省保険局保険課長国民健康保険課長通知)

法律的にも制度的にも認められているということです。

自動車保険については性質を理解し、整理する必要があります。

自動車保険(任意保険)の性質を理解する

まずは自動車保険(任意保険)のケガ補償について簡単に説明します。

任意で加入する自動車保険(強制加入の自賠責保険ではありません)には
ケガの補償をおこなう保険が2種類あります。

  • 対人賠償保険
  • 人身傷害保険

です。

どちらも交通事故でケガをされ、自動車保険会社にてケガ対応を補償をするものですが
全く性質が違います。

対人賠償保険

対人賠償保険…相手方(被害者)に対しての賠償を目的としている「賠償」保険

自賠責保険や、その上乗せ補償である対人賠償保険は、加害者が被害者へ損害賠償をおこなうものです。

ようするに『ケガさせてごめんなさい』と相手方へ慰謝の念を込めて対応するものです。

この場合は、自由診療で対応をすることがほとんどです。

なので過失割合が0の完全被害事故の場合は気にせず自由診療でOKだと思います。

むずかしい話をすると対人賠償でも双方に過失があり、
ケガが大きかったり、後遺傷害が残りそうな案件については
被害者の経済的メリットを考えて健康保険をオススメすることがあります。

たとえばケガの場合、120万円までは過失割合に関係なく補償されますが
120万円を超えた治療費、慰謝料、休業損害についても過失相殺され
自身の過失割合分は被害者の自己負担になります。

自由診療の120万円なんてのは一瞬なので、
120万円の枠を治療費で食い潰さないように
健康保険使用をオススメすることはあります。

人身傷害保険

人身傷害保険…加入者のおケガの補償を目的としている「傷害」保険

自動車事故で加入者が被ったケガ等による損害を、加入者の過失に関わらず補償する
いわゆる傷害保険です。
ご自身でご自身の身を守るために加入して掛け金を支払う、医療保険や傷害保険のようなものですね。

人身傷害保険については約款上(契約規定)

「被保険者は、公的制度等の利用により費用の軽減に努めること」と記載されています。

これって保険会社が支払い保険金を抑えたいだけだからでしょうか??

下記で説明します。

交通事故における健康保険使用の是非について

交通事故における健康保険使用の是非についてはいろいろな考え方があります。

個人的な考えにはなりますが

社会全体の医療保障制度を考える際、
まずは「公助」としての各種公的制度(労災や公務災害、健康保険など)がその役割を果たし、
「共助」や「自助」の力でその不足分を補い、または連携して力を発揮するのが
本来の医療保障制度のあるべき姿と考えます。

下図のように整理しています

労災保険(公的保険制度)健康保険(公助・共助両方)自賠責保険・自動車保険(共助・自助両方)

健康保険は
業務上の疾病・災害が発生した場合は労災での対応を案内し
労災で認定されなければ健康保険で対応、という運用をしています。

人身傷害保険は、過失の有無・大小を問わず、単独事故から完全な被害事故まで幅広く、自身のケガに備える補償です。任意保険の中の一部である事から、自助的な意味合いと言えます。

尚、交通事故等でケガをされた場合、厚生省(当時)の通達にもある様に健康保険の使用は認められており、この通達は現在でも修正・撤回等はなされておりません。

各健康保険、共済のホームページ上に
交通事故に起因する傷害で健康保険証を使用する場合の説明が記載されていますので
加入している健康保険、共済組合の情報をかならずチェックしておきましょう。

健康保険使用と自動車保険料の関係

ここが一番重要なんですが
健保使用した場合としなかった場合で受傷者にどのような影響があるのでしょうか。

自動車保険の約款には
「被保険者は、公的制度等の利用により費用の軽減に努めること」と記載されています。

自動車保険料を構成する要素のひとつに、「型式別料率クラス制度」があります。

人身傷害保険についても、事案の件数・損害金額について、健康保険扱い(保険診療)、自由診療扱い*1の集計を行い、保険料の見直しに反映させることになります。

保険診療と自由診療は3割負担から10割負担になるだけ??

保険診療と自由診療の違いは3割負担→10割負担となるだけではなく、

治療費の計算の基となる、診療報酬単価「1点あたり10円」(保険診療)に関しても、病院の自由設定となります。

同じ治療に対する治療費そのものが異なる場合があるということです。

例えば病院の自由設定で「1点あたり20円」で請求があった場合、
同じ治療に対して病院へ支払われる医療費は、健保診療の場合の2倍となります。
また受傷者、自動車保険会社の負担額は「1点あたり3円(10円の3割負担)」と比較すると、6~7倍となります。

現在、人身傷害保険は治療に際して健康保険や労災の使用を前提として保険料を算定しています。
従って「自由診療治療費分の保険料」は人身傷害保険料に含まれていません。

たとえば対人賠償と同様に人身傷害保険も自由診療を前提となった場合、
現在の設定保険料では保険業自体を運営できず、人身傷害保険料は大幅に値上げすることになります。

めちゃくちゃ単純にいうと

損害率を抑える事は、自動車保険料を抑える事につながり、
逆に損害率の悪化は、自動車保険料アップにつながる事になります。

この観点から約款の通り人身傷害保険でケガ対応する際には、健康保険を使用した方が良いと考えます。(健保使用しても受傷者の経済的負担は変わらない。手間は増える)

めちゃくちゃのめっちゃめちゃに
簡単にいうと交通事故の時に
みんなが健保使わずに受診したら損害率がめっちゃあがって
自動車保険料は今の7倍になるよ
ってことです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

少しむずかしい話ですが、頭に入れておいてムダではない知識だと思います。

ひとつだけしっかり整理しておかないといけないことがあります。

本記事で
健康保険使用した方が良いと書いているのは

自動車保険加入者の利益を守る為であり、
保険会社による保険金の支払い渋りを認めるものではありません。(あくまで僕個人の考え方です)

保険会社が約款に沿って適正な保険金を認定し、支払う事は当然だと思っています。

また法律上、制度上で交通事故の通院について健康保険が利用できないという制限はありませんが
病院によっては交通事故時は健康保険を受け付けていないところもあります。

上記に記載のとおり健康保険使用時と自由診療時とでは診療報酬が大きく変わってくるからです。

交通事故で受診される時は、きちんと確認した上で通院されることをオススメします。

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