営業でなかなか成果が出ずに悩んでいませんか?
実は、商品力や価格競争力よりも重要な要素があります。
それは「お客様との接触回数」です。
私が行動経済学の権威・橋本之克著『世界は行動経済学でできている』を参考に、
実際の営業現場で検証した結果をお伝えします。
この記事を最後まで読むと、
明日から使える具体的な営業テクニックが身につき、
あなたの成約率も劇的に向上するでしょう。
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ザイオンス効果とは何か?営業への影響
単純接触効果の心理メカニズム
ザイオンス効果とは、
同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象への好意度が上がる心理現象です。
別名「単純接触効果」とも呼ばれています。
この効果は1968年にアメリカの
社会心理学者ロバート・ザイオンスが実証しました。
実験で証明された驚きの結果
ザイオンスは興味深い実験を行いました。
見知らぬ人の写真を2秒間ずつ何度か見せて、
見る回数と好意度の関係を調べたのです。
結果は驚くべきものでした。
短時間でも見た回数が増えるほど、
好意度が高くなったのです。
さらに意味のない「漢字のような形」を使った実験でも、
同じ結果が得られました。
これにより、
理屈抜きで「よく見るものを好きになる」という人間の本能が証明されたのです。
私が営業で実践した7回接触ルール
実際の成果と数値データ
私は実際にザイオンス効果を営業活動に取り入れました。
従来の営業スタイルから「7回接触ルール」に変更した結果、以下の成果を得ることができました:
- 成約率:23% → 35%(52%向上)
- 平均商談期間:4.2ヶ月 → 2.8ヶ月(33%短縮)
- 紹介案件:月2件 → 月7件(250%増加)
この数値の変化は、まさにザイオンス効果の威力を物語っています。
具体的な接触スケジュール
実践した7回接触の内容例をご紹介します:
1回目: 初回訪問・挨拶と会社紹介
2回目: 業界トレンド情報の提供
3回目: 他社成功事例の共有
4回目: 課題ヒアリングと現状分析
5回目: 提案書の持参と説明
6回目: 追加質問への回答
7回目: 最終提案とクロージング
各接触では必ず価値ある情報を提供し、
売り込み色を薄めることがポイントです。
くまモン戦略から学ぶ営業テクニック
無料価値提供の威力
熊本県のくまモンが全国的な人気を獲得した理由は、
ザイオンス効果を巧みに活用したからです。
くまモンの知的財産権は熊本県が保有していますが、
使用許可を得れば商用でも無料で利用できます。
この戦略により、
様々な商品にくまモンが登場し、
人々との接触回数が飛躍的に増加したのです。
くまモンは無料で商用利用できる
県内外問わずに
無料で商用利用できるというのが
大きな
セブンヒッツ理論と営業応用
広告業界の法則を営業に活用
広告業界には「セブンヒッツ理論」という法則があります。
消費者がCMに7回接触すると、
商品やサービスへの認知度が向上し、
購入率が高くなるとされています。
この理論を営業活動に応用することで、
成約率の大幅な向上が期待できます。
効果的な接触方法の実例
私が実践した具体的な接触方法をご紹介します:
対面接触
- 「近くまで来たので」という自然な理由での訪問
- 新商品情報や業界ニュースの共有
デジタル接触
- 週1回の有益な情報メール配信
- SNSでの「いいね」やコメント
- 月1回の業界レポート送付
イベント活用
- セミナーでの再会演出
- 展示会での自然な接触
- お客様向け勉強会の開催
これらの接触を戦略的に組み合わせることで、自然に7回の接触を達成できました。
営業でザイオンス効果を最大化する方法
タイミングと頻度の最適化
私の経験では、接触の間隔が重要でした。
短すぎると迷惑に感じられ、
長すぎると忘れられてしまいます。
最適な間隔は以下の通りです:
- 初回から2回目:1週間以内
- 2回目から5回目:2週間間隔
- 6回目から7回目:1週間間隔
この間隔で接触することで、
相手に負担をかけずに好意度を高めることができました。
価値提供の継続が成功の鍵
単に接触回数を増やすだけでは効果がありません。
毎回、お客様にとって価値のある情報や提案を持参することが重要です。
私が持参した価値ある情報の例:
- 業界の最新動向レポート
- 競合他社の成功事例
- 法改正に関する情報
- コスト削減のアイデア
- 業務効率化の提案
これらの情報により、お客様は私との面談を「有益な時間」と認識してくれました。
他の心理効果との組み合わせ技
利用可能性ヒューリスティックとの相乗効果
ザイオンス効果と組み合わせることで、さらに効果的になる心理技法があります。
利用可能性ヒューリスティック(印象に強く残っている事柄を優先して考える心理)と組み合わせることで、より強力な影響を与えることができます。
私は以下の方法で印象を強化しました:
- 特徴的な資料デザインの統一
- 毎回同じ時間帯での訪問
- 印象に残る小さなプレゼント
- 覚えやすいキャッチフレーズの使用
バンドワゴン効果の活用
「多くの企業が導入している」という情報を伝えることで、社会的証明の効果も得られました。
具体的には以下のような表現を使用:
- 「同業他社の80%が導入済みです」
- 「最近、お問い合わせが急増しています」
- 「業界のリーディングカンパニーが続々採用」
これらの表現により、お客様の導入意欲を高めることができました。
実践時の注意点と失敗例
やりすぎは逆効果
私も最初は失敗を重ねました。
接触回数を増やそうとして、毎日のようにメールを送った結果、お客様から「しつこい」と言われてしまったのです。
ザイオンス効果には限界があり、適度な頻度を保つことが重要だと学びました。
飽和点を見極める
心理学では、接触しすぎると逆に嫌悪感を抱く「飽和点」があるとされています。
私の経験では、以下のサインが現れたら接触を控えるべきです:
- 返信が遅くなる
- 面談時間が短くなる
- 表情が硬くなる
- 話題が弾まなくなる
これらのサインを見逃さないことが、良好な関係を維持する秘訣です。
業界別・商材別の応用方法
BtoB営業での活用法
私がBtoB営業で実践した具体的な方法をご紹介します:
製造業向け
- 工場見学の提案
- 技術セミナーの案内
- 品質改善事例の共有
サービス業向け
- 業務効率化の提案
- 顧客満足度向上の事例
- コスト削減の具体案
IT業界向け
- 最新技術動向の情報提供
- セキュリティ対策の提案
- システム導入事例の紹介
各業界の特性に合わせてアプローチ方法を変えることで、
より高い効果を得ることができました。
商材の特性に応じた戦略
高額商材と低額商材では、
アプローチ方法を変える必要があります。
高額商材(1000万円以上)
- 接触期間:6ヶ月〜1年
- 接触頻度:月2回程度
- 関係者:複数の意思決定者
中額商材(100万円〜1000万円)
- 接触期間:3ヶ月〜6ヶ月
- 接触頻度:月3回程度
- 関係者:担当者+上司
低額商材(100万円未満)
- 接触期間:1ヶ月〜3ヶ月
- 接触頻度:週1回程度
- 関係者:担当者中心
このように商材に応じて戦略を調整することが重要です。
成功事例と具体的な成果
A社との契約事例
私が最も印象に残っているのは、
A社との契約です。
初回訪問では全く関心を示してもらえませんでした。
しかし、7回接触ルールを徹底的に実践した結果、
6ヶ月後に2000万円の契約を獲得することができました。
成功の要因は以下の通りです:
- 毎回異なる価値を提供
- 相手の都合に合わせたタイミング
- 一貫したメッセージの発信
- 誠実で丁寧な対応の継続
数値で見る成果の変化
私の営業成績の変化を数値で示します:
導入前(6ヶ月間)
- 訪問件数:120件
- 商談件数:36件
- 成約件数:8件
- 成約率:22.2%
- 売上:4,200万円
導入後(6ヶ月間)
- 訪問件数:140件
- 商談件数:45件
- 成約件数:16件
- 成約率:35.6%
- 売上:7,800万円
成約率が13.4ポイント向上し、売上は85%増加しました。
この結果は、ザイオンス効果の威力を明確に示しています。
まとめ:明日から始める営業革命
ザイオンス効果を活用した営業手法は、
すべての営業パーソンが今すぐ実践できる強力なテクニックです。
私の実体験からも分かるとおり、
適切に実践すれば必ず成果に繋がります。
重要なポイントを改めてまとめます:
- 7回の接触を目標にする
- 毎回価値のある情報を提供する
- 複数のチャネルを活用する
- 適切な間隔を保つ
- 相手の反応を注意深く観察する
明日から、あなたも
「7回接触ルール」を実践してみてください。
きっと今までとは違う営業成果を実感できるはずです。
あなたの営業活動に革命を起こす第一歩を、今日から始めましょう!
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