あなたは、今の世の中に息苦しさを感じていませんか?
格差社会、分断、自己責任論…。
そんな現代の問題を、
100年以上前の日本を舞台に描いた小説があります。
それが『パンとペンの事件簿』。
柳広司さんが書いた、
Audible限定のオーディオブックです。
この記事では、
社会派ミステリーの名手が描くユーモアたっぷりの物語を紹介します。
読めば、今を生きるヒントが見つかるかもしれません。
『パンとペンの事件簿』1分で分かる内容まとめ
『パンとペンの事件簿』は、1910年の日本が舞台。
主人公は、出獄したばかりの堺利彦。
彼は「売文社」という会社を立ち上げます。
売文社のモットーは「パンとペン」。
つまり、文章を書いてお金(パン)を稼ぐということ。
社会主義者たちが集まり、
どんな文章でも引き受けます。
新聞や雑誌の原稿、お祝いの手紙、翻訳など。
そこに、「ぼく」という語り手が加わり、
不思議な依頼や謎を解決していきます。
実在の人物をモデルにした
ユーモアあふれるミステリー小説です。
こんな人におすすめ!『パンとペンの事件簿』
- 今の社会に息苦しさを感じている人
- 歴史に興味がある人
- ユーモアのある小説が好きな人
- 社会問題について考えたい人
- オーディオブックを試してみたい人
特に、
「社会のためになりたいけど、 どうしたらいいか分からない」
という人におすすめです。
この本を聴けば、
楽しみながら社会について考えられます。
『パンとペンの事件簿』の魅力:引用と感想
1. ユーモアあふれる描写
「パンとペン」。売文社は生活費のパンを得るためなら、
ペンで解決できるあらゆる問題を引き受ける。
この一文に、
本作の魅力が詰まっています。
ユーモラスな社会主義者たちが、
お金を稼ぐためには
依頼された社会主義批判の文章だって
喜んで書く。
そして息苦しい世の中を
公安に見張られてながらも
おもしろおかしく
奮闘する様子が面白い。
2. 歴史を学べる
堺利彦は実在の人物。
社会主義者として活動し、
何度も投獄されました。
本作を通じて、
社会や政治について学べます。
参考
3. 現代にも通じるテーマ
社会主義は悪という概念が定着し、
おおっぴらにはそう言えない世の中に
なってしまっている点では現代の日本も
似たようなものかもしれない。
この感想、とてもよく分かります。
今の日本でも、「社会主義」という言葉に
アレルギー反応を示す人が多いですよね。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
本作は、そんな疑問を投げかけてくれます。
4. 声優さんの演技が素晴らしい
Audibleのオーディオブックならではの魅力ですね。
声優さんの演技が、
物語をより深く、面白くしてくれます。
聴いているだけで、
その場面が目に浮かぶようです。
『パンとペンの事件簿』から学ぶ、現代社会への洞察
本作を読んで、
私は現代社会と歴史のつながりを強く感じました。
1. 「社会主義」をめぐる空気感
「社会主義は悪」という考えが
今も根強く残っています。
良いも悪いも関係なしに
おおっぴらに語れない雰囲気が現代の日本にもありますよね。
私は社会主義者でも
共産主義者でもありません。
ただ行き過ぎた資本主義や
権力との格差
自己責任論には疑問を持っています。
今も根強く残こっている「社会主義は悪」という考えは
今の権力者にとって都合がいいように
植え付けて残こしているんだなあと
本書を聴いて思いました。
2. 歴史からの学び
戦前の日本では、
戦争反対を唱えた共産主義者が拷問を受け、命を落とすことも。
今は声を上げただけで逮捕されることはありませんが、
表現の自由には常に注意が必要です。
常に権力者の良いように歴史は塗り替えられている
3. 資本主義の行き過ぎ
今の日本では、
行き過ぎた資本主義の影響で
社会保障が削られ続けています。
経済格差だけでなく、
さまざまな分断が社会に生まれています。
資本主義を盲信すると、
全てが自己責任の社会になってしまう危険性があります。
全てが自己責任論になれば、停滞or脱落の人生しかない
4. 声を上げ続ける大切さ
野党や左派など、
権力に物申す人たちへの
嫌悪感が強い空気があります。
でも、
こういう人たちが
権力者に虐げられながらも
声を上げ続けてくれたおかげで、
私たちは自由を享受できてんねんなー
と思いました。
何も言わなければ
権力者や政府の思うまま。
一般人は搾取され続けます。
(今は働いても半分は税金でぶっこぬかれます)
時には激しく、
時にはユーモアを忘れず
声を上げ続けることの大切さを
この本は教えてくれます。
5. ユーモアの力
重いテーマながら、
この本は決して硬くありません。
つらい部分にも
ユーモアがちりばめられ、
物語として楽しめます。
特に、オーディオブックのナレーションは素晴らしく、
ユーモアと温かさを届けてくれました。
『パンとペンの事件簿』を聴いてみよう!
いかがでしたか?
『パンとペンの事件簿』は、
楽しみながら深いテーマを考えられる作品です。
特に、Audibleで聴くのがおすすめ。
声優さんの演技が、物語をより魅力的にしてくれます。
今の社会に息苦しさを感じている人、
歴史に興味がある人、
3ユーモアのある小説が好きな人…。
そんなあなたにぴったりの一冊です。
ぜひ、Audibleで『パンとペンの事件簿』を
聴いてみてください。
きっと、新しい発見があるはずです。
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